健康な体に必要なことは、血液やリンパ液や神経の伝達、筋骨格系に伝わる力や重さの伝導などが滞り無く循環している事です。
それを阻害し、不調を作り出している大きな要因が「緊張」であると考え、この緊張が解除できなくなった状態を「緊張のロック」と呼んでいます。
緊張のロックによって作り出された不調は、ロックを解除すれば全ての循環が正常化し解消されます。
施術は、『不調の再現・確認⇒緊張のロック箇所の調査⇒施術⇒再度状態の確認』この一連の流れを繰り返して緊張を解除します。
肩こりや腰痛・シビレなど、さまざまな体の不調を抱えている方の体の中には、伝達・循環を邪魔する『緊張』が作られているのを多く見てきました。
この緊張が自然回復せずに持続してしまうと、体の不調も回復出来ず慢性化してしまうようです。
この緊張が持続している状態のことを『緊張のロック』と呼び、緊張を生み出しているのは、数ミリ大の筋繊維の最大収縮や繊維質の癒着などです。
その部分は、伸び縮みのどちらも出来ない硬い塊を形成しています。
緊張の大きさは、小さな点の場合もあれば大きく広がっている場合もあり、通常の疲労で作られる疲労性の凝りとは状態が異なります。

緊張のロックを解除する(緩める)ために、単純な力、例えば押したり揉んだり伸ばしたりと言った施術を加えても、強力な反発・反作用が起こるため解除することが出来ません。
緩んだように思っても、それは健康な周辺部位がストレッチされただけで、肝心の緊張自体は緩んでおらず、場合によってはさらなる緊張の増大や周辺組織の損傷、不調の悪化を招きます。
この通常の力では解除する(緩める)ことが出来ない緊張のロックを緩めるために、当院では緊張のロックが出す力の方向を回転させ続ける事で相殺し、一時的に浮かんだ状態(中庸状態※)を作りだし、緊張のロックを解除して(緩めて)います。
この方法を「集心法しゅうしんほう」と呼んでいます。
※中庸(ちゅうよう)とは、片寄りがなく常に変わらなく、過不足の無いバランスがとれた状態のこと
頸椎に対する施術を一例にとって説明します。
緊張のロックが無ければ、骨は体の中にプカプカ浮かんでいるのと似た状態でバランスしています。

しかし緊張のロックが出来ると、上手くバランスが取れて浮かんでいた頸椎のバランスが傾き、例えると上の図のように重りがぶら下がって沈んだ状態になります。
この状態が緊張のロックによって固定支点が出来た状態です。
これを解除し頸椎のバランスを取り戻す為に、重りの影響が相殺されゼロになるような動きを外から加えなければいけません。
そのためには、重りの方向と重なった方向で、正確にその重さだけを支え続ける動きが必要になります。
この動きを継続できると、頸椎にはどこからも力を受けていない浮いた状態(中庸状態)が作り出され、元々あった緊張は力の行き場を失い、その力を保持出来なくなります。
このように、力に対して対抗せず、力の根本(支点)を浮かし無力化させる、簡単に言うと緊張を支え浮かす技術が集心法です。
施術中は少し響くような感覚や、患部を固定するための軽い圧力、少し練り回転させる動きは感じると思いますが、不要な強い力で押したり引っ張ったりはしません。
意図的に動いたり力むと、施術ポイントがズレ、解除が難しくなるので、施術中はなるべく力を抜きリラックスした状態が必要です。
この施術法は、幅広い年齢層や様々な不調の方に安全に適応できる技術だと思います。
緊張は体を動かすうえで重要な要素「重心移動」を妨げます。日々の動作が常に「力み」を伴って行われるため、いつしか別の場所にも緊張のロックを生み出します。
複数の緊張が体の不調を複雑化し、体力の低下や筋肉・骨・神経などの損傷、血液リンパの循環不全による免疫力の低下、さらには自律神経系の不調(不定愁訴)へも波及します。
施術ペースは人によって変わるため個別にアドバイスしますが、大体1~2週間に一度ぐらいから始める場合が多いです。
施術後は施術部の正常化/安定化(組織修復・神経命令の正常化・老廃物洗い流し)が行われ、その期間をおおよそ3~4日と考えており、この期間は筋肉痛や一時的なダルが起きやすくなるため、激しい運動や過剰な労働はなるべく控えておいてください。
特に施術後24時間はストレッチ体操をしないようにしてください。