広島市安佐南区長束 整体の安穏亭

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ひどい不眠と視界の異常

不眠

活動的で上昇志向が強く、仕事に打ち込んで来たのに。
知らぬ間に溜まったストレスは、身体機能を大きく狂わして、身体に様々な不調を。
関連ページ:自律神経失調症の特徴的な体の緊張すばらしい身体の自動調節能力

今回の症例は、背中や腰など全身の不特定箇所に違和感(痛みの前ぶれの様な感じ)があるという症状です。
もみほぐし・電気治療等の治療院に数件通ってみた。
ところが、その後症状が急速に悪化してしまった。
ひどい不眠も始まり、視界はふわふわして現実感がなく、明暗に対して過剰反応となり、耳鳴りや倦怠感なども合わせて発生。
眼科での検査では、ドライアイ程度で特別な異常は無しと言われた。

自律神経系(交感神経・副交感神経)のバランスが上手く行ってないようです。

自律神経はバランス

 本人の感覚では、ほとんど夜眠っていない感じなのに、全く眠気は感じない。
休日に激しく運動しても疲れず、いくらでも動ける気がするそうです。
しかし、職場に行くと、仕事は手に付かず、何もできなくなる。
 ・眠っていないのに眠気を感じない。
 ・疲れているはずなのに疲労を感じない。
これは身体の感覚が鈍くなり、身体の状態を正しく把握できなくなると起こります。

初見では、どこにも目立った異常がないように見えます。
そこで、再度じっくり観察すると、頭と首の境目、首、背中の上部と腰の付け根の奥深くに、局所的な緊張があります。
緊張のロックが起きた周辺には、ある程度の幅を持った緊張が広がるのが普通です。
ところが、このかたの場合は、この幅がほとんど無く、緊張部が見つけ難い状態でした。
施術当初は、施術後の疲労感が強く出ることもありました。
それが治まって来ると、まず睡眠時間が増えはじめ、3週間後には6時間程度の睡眠が取れるまでに回復しました。
睡眠が取れるようになり、体(フィジカル)が回復し始めると、異常に鈍くなっていた感覚も元に戻り始めます。
体が本来感じるはずの疲労感を、正確に感じるようになるためです。
施術後の疲労感が現れやすくなる理由です。
このような症状の場合、この施術後の疲労感が出始めれば回復の兆しなのですが、逆にこれが出ないと、なかなか回復が思うように進みません。
このかたは、不眠があまりにひどかったので、施術間隔を最短の2回/週で行いました。
連続した施術は通常行わず、最低でも3~4日インターバルを置くのが普通です。
4週間の施術を終える頃には、耳鳴り・倦怠感・不眠が改善してきました。
視界の違和感も、少しずつですが改善を始めました。

身体の力が戻って来ると、本人が発する雰囲気が変わってきますね。
芯から力強いものに変わってきたのが印象的でした。
来院当初はブンブンと無理やり空吹かししているエンジンのような危うい感じがあったのですが、それが無くなってきました。(交感神経過剰状態による空ぶかしモード)。

その後も順調に回復を続け、今では仕事も復帰しがんばっているようです。
忙しいとついつい無理をしすぎてしまうこともあるようですのでそこだけは注意させてもらいました。
無理し過ぎないようにしてほしいのですが、元気が出てくると忘れてしまいがちですからねえ。

2015掲載(2021.09更正)

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