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自律神経失調症の特徴的な体の緊張

特徴的な緊張のパターン

自律神経失調症とは

自律神経は、血管やリンパ腺,内臓などに分布しています。
呼吸や消化吸収,血液循環など生命維持に関わる大切な神経です。
交感神経副交感神経の二種類の神経があり、体の機能をバランス良く調整しています。
このバランスが崩れて来ると自律神経失調症の症状が現れてきます。

 自律神経失調症の症状には様々なものがあります。
だるさ、めまい、頭痛、耳鳴り、不眠、便秘や下痢、手足のしびれ、やる気が出ない、ゆううつ などが代表的な症状です。

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医学的にも原因が不明で、治療方法が確立されているとは言えない状況で、薬物療法や行動療法などが心療内科や神経科で行われます。

緊張の特徴的パターン

自律神経系の不調で来院される方々を見ると、身体にある共通した特徴が見えてきます。
それは、一見すると「歪みが無い」ことです。
何か症状があり、その原因が身体の緊張にあるのであれば、関節の角度へ影響を与えるために歪みが現れます。
しかし、自律神経失調症のかたにはその歪みが見られない事がよくあります。
これは、歪みが無いと言う事ではなく、通常とは異なった緊張パターンで歪みが作られているからだと考えています。

通常、緊張は片側だけに現れるので見た目の傾き(歪み)が現れますが、同じ場所の両側に緊張が同じように現れれば、緊張が相殺されて歪みが無いように見えてしまいます

特異な歪み

上図左のように、緊張が片側だけに現れる場合では、関節の軸が左へ傾くために歪みが現れます。
ところが、同様の緊張が反対側にも現れると、まるで中心軸が2つに分かれて左右2方向に歪んだような状態になります(上図右)。
その為、見た目の歪みは相殺され、まるで歪んでいないように見えるのですが、実際には左右どちらにも動けない締め付けられた状態になっているのです。
動作テストをしても目立った違和感や左右差が見つけづらく、うっかりする異常が無いように見誤ってしまいます。
この「締め付け」が広範囲に起きている場合もあれば、ある一部分にだけ表れている場合もあり、その範囲や場所の違いによって耳鳴りや目まいが出やすいとか、体の痛みが出やすいとか、傾向があるようです。
この「締め付け」を解くのは結構難しく、時間をかけてすべての方向の緊張を丁寧に緩めていくしかありません。

自律神経失調と頚椎1番の関係

頚椎

頸椎一番が緩むと自律神経も緩む

自律神経失調症のかたに多い、関節全体を締め付けるように緊張が起きている現象。
私が施術してきた中でも特に多いなあと感じる場所が、頸椎一番の緊張です。
頸椎は七個の骨がありますが、一番上の頸椎が頸椎一番です。
頸椎一番と後頭骨(頭蓋骨)で構成される関節(環椎後頭関節)に締め付けるような緊張が出ているのがよく見られます。
頸椎一番は後頭骨の奥に埋まっているので、外から直接触る事はほとんど出来ませんが、頭蓋骨を使えば間接的に動きと緊張状態をチェックする事ができます。
この部分の緊張が緩むと自律神経系の症状が改善してくることが多く、自律神経失調症の症状に大きく関わっていると推測しています。
ですが、なぜ頸椎一番が影響するのかは明確には分かりません。
頚椎一番と自律神経系の関係は、整体やカイロプラクティックの世界で今までにも注目されてきました。
そのメカニズムについては諸説あるのですが、納得できるものは今のところ読んだことがありません。
メカニズムは分かりませんが、そこには何かの関係性が存在するのでしょう。

なぜ頸椎一番なのか?

仮説ですが、人は常にバランスをとり続けています。
特に頭は重たく、成人で重さは約 4~6kgほどにもなります。
重たい頭を支えている一番最初の骨が頸椎一番です。
その関節はすり鉢状になっており、頭を前後左右に滑らかに傾けるのに役立っています。
頸椎一番が締め付けられ、関節が固定されると、その影響で身体のバランスがかなり鈍くなると考えられます。
ふらふらしたり、逆に不安定感を庇ってガチガチに体を固めたり。
楽な支え方、リラックスしたポジションが取れなくなります。
こうやって、全身を自分で縛り付けている状態が出来上がるのかも知れません。
縛りつけられた体は、脳と体の相関によって、脳の働きも縛り付けて行きます。
長く継続すれば、次第に精神的ストレス・肉体的ストレスへの耐性が低下し、自律神経の乱れが発生するのかも知れません。

自律神経系の不調が発生している場合は、その改善にはいくらかの時間が必要です。
又、施術後だるくなったり、施術した周辺に痛みが出たりする確率が、他の症状のかたに比べて高くなるようです。
そのため、症状変化の経過を十分確認しながら、施術ペースや施術レベルを変えながら対応していきます。

2017.掲載(2022.04更正)

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