整体よもやま話

対角の肩こりと肘の痛み

体の対角線上に緊張が出て、お互いに影響し合うことがあります。
例えば、右肩と左腰とか、左腰と右ひざとか。
体のバランスを取るために、時間と共に起こる現象です。
今回の話は、数ヶ月前から左肘に痛みが出てきたのですが、右肩にも原因があったと言う話です。

肘の痛み

このかたは、左ひじの痛みで来院されました。
カバンを、左手でずっと持っていると、左ひじに痛みが出始めます。
その痛みは、次第に激痛になってくるそうです。
この症状は、数か月前から続いています。
原因に、思い当たる所は無いと、おっしゃいます。

肘の痛みレベルがかなり高いので、肘の周辺に緊張が隠れていそうです。
肘の痛みは、肘関節の後面(肘頭)に出ます。
検査をすると、肘頭へ向けて、外向きに押し出す緊張力が働いています。
これでは肘関節が不安定なので、肘関節の動きを使って緊張をゆるめ安定させます。
ところが、施術直後は痛みが綺麗に無くなるのですが、数分するとまた肘に痛みが出てきます。
もう一度緩めてみても同じ。
何か別の部位が悪影響しているようです。
他に症状は無いか聞くと、右肩にも痛みがあるとおっしゃいます。
右肩は、7年前に痛めた事があり、その頃から首を上に向けると、首から右肩にかけて痛みが走るようになった。
そのせいで、寝るときは、高めの枕をしないと寝れなくなり、肩こりもその頃からひどくなった気がするそうです。
そこで、右肩の緊張の影響があるのではないかと考え始めました。

右肩と左ひじ。
対角線上の位置関係です。
右肩は7年前からなので、かなり古い状態です。
痛めた影響が残ったまま、慢性化しているのでしょう。
立位の姿勢を見ると、まっすぐ立っても体(首)をやや左へ傾けています。
右肩の痛みから逃げる姿勢を、無意識に取っているようです。
この事による姿勢変化が、左ひじを上手く使えない環境を作り、肘に痛みを出しているのかも知れません。
そこで、右肩周辺を検査します。
触診すると、右の首筋の筋肉(斜角筋)に強い緊張があります。
他にもいくつか細かい緊張がありました。
どれも頸椎につながっている筋肉の緊張です。
施術は、仰向けで首の後ろに両手を差し入れて、頸椎全体を支えます。
緊張によってバランスが傾いている部分があるので、そこで支え直して緩むのを待ちます。
次第に緩んで来ると、首の痛みは無くなり、真上に向けれるようになりました。
すると、それに伴って、左肘の激痛も出なくなりました。

体は姿勢を維持(バランスを取る)為に、右半身と左半身を交差するように無理やり使って、バランスを保とうとする時があります。
その為、意外と思う場所、結構離れた場所が、影響し合う事があります。
もっと複雑に絡み合っている場合もあります。
そうなると、瞬時に見極めるのは、難しいですね。
今回は、反対側の肩が、影響を及ぼしていた例です。

(2018年7月加筆修正)2021.09更新