年を取って、つまずきやすくなって来た。
「つま先を上げる筋肉が衰えたのかしら?」
「膝を上げる筋力が落ちて来たのかしら?」
こういった質問をよく受ける。
確かにつまずいてコケでもしたら大怪我の元だ。
でも実は落ちたのは筋力ではなく
「バランス感覚」!
これを自覚している人は少ないと思う。
本人が気付かないうちに密かに進行して来るのだ。
バランス感覚が低下すると、自分が倒れているのに気付くのが遅くなる。
そればかりか、歩くだけの動作でも、常に倒れながら歩くようになる。
目視しにくいわずかな動きの違いなので、一般の方にはわかりずらいが、
大雑把に見て上半身が変に前後左右に揺れ動きながら歩く人は、バランス感覚が低下し始めている可能性が高い。
倒れかけているときに軽く足を払われると簡単にコケるのは、柔道などの競技を見てもわかると思う。
考え方を転換してほしい。
つまり、
「つまずくからコケるのではなく、
つまずいたぐらいではコケないのが普通だと考えるべき。」
バランスが低下している人は、倒れながら動いているから、日常動作で一々踏ん張りを繰り返している。
そのおかげと言うか、筋力なんかは変に強くなっており、筋肉が肥大化していることが多い。
でもこれは、残念ながらたいして役に立たない筋肉なのだ。
そんな人が筋トレしたところで、役に立たない筋肉が増えるだけ。
稀に筋トレの種類によっては、たまたまバランス力回復につながる動きもあるだろう。
しかし、そんな遠回りするより最初からバランス感覚回復を目的にした訓練をした方が効率的に決まっている。
じゃあどんな訓練をすればいいの?と聞かれるだろう。
一つの答えは・・
例えば歩く動作を使うとすると、
「ゆっくり一定の速度で歩く練習」をする。
倒れながら動いている人は、このゆっくり一定の速度の動きが極端に苦手になっている。
動作全体が倒れながら行われているから、なるべく速く動かないと本当に倒れてしまうからだ。
動作の最初から最後までなるべくゆっくり一定の速度で動けるようになれば、バランス感覚がかなり回復した証拠になる。
ただし、これも正しく指導されないとおかしな動きをしてしまいがち。
無意味な訓練になるので注意がいる。
バランス感覚の低下はいつから起こるのか?
年齢で見ると40代頃から始まっているように見える。
もしかしたらもっと若いときからバランス感覚が高まることなく生きている人も多いのかもしれない。
でも、心配無用。
バランス感覚は年齢に関係なく意識して正しい訓練をすれば上達する事ができる。
何てったって人間のバランス感覚は本来かなり優れているのだから。
「2025.11.20」