広島市安佐南区長束 整体の安穏亭

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かかとに痛み・関節の癒着や筋緊張

かかと(踵)の特徴

かかと(踵)は踵骨と言う大きい骨です。
足部の骨で一番大きく最も強い骨で、体重を地面に伝えます。
踵の骨

かかとには、人体中最も太い腱のアキレス腱や、足裏のアーチを補強している足底筋膜という厚い膜が付いています。
かかとの骨に棘(トゲ)が出来る事があります。
骨棘(こつきょく)と言い、余分なとがった骨が増殖したもので、かかとと足底筋膜のつなぎ目に出来る事が多く、通常痛みを伴うのですが、次第に順応して軽減する事もあります。
かかとの骨は代謝速度の速い骨で、骨量の減少が現れやすい骨なので、骨密度の検査に使われます。
ちなみに、猫や犬など四足動物のカカトは地面に付いていません。
彼らはつま先立ちで立っている状態なのです。
かかとの骨は地面からずっと上、「これ肘?」と思ってしまうような場所にあります。
脚全体がスプリングのような働きをして、すごいジャンプ力が出ます。
人間のかかとは、べったり地面に付いていますが、これは真っすぐ立つことに特化しているからです。
体重、特に頭の重さをかかとでしっかり支えられるようになったので、脳が大きく進化したともいわれています。
その代わりジャンプ力は失いました。

かかとの痛みの原因

かかとに痛みが出るというかたも来院されます。
歩くたびに痛むかた、しゃがんだ時に痛むかたと色々です。
痛みの出る場所や動作によって、原因がふくらはぎにあったり、スネにあったり、足裏にあったりします。
もちろん、かかと自体に原因がある場合もあります。
今回紹介するのは、足首の関節が癒着し歪んでいるのが原因だったかたと、ふくらはぎ・脛・足と広範囲の筋緊張が原因だったかたの施術の話です。

アキレス腱の痛みと足首の癒着

かかとの後面、アキレス腱の付着部に痛みが出ている70代の人の話です。
痛みは4ヶ月前から続いているそうで、足首はいくらか腫れています。
最初は腫れぼったい感じだけだったそうです。
痛みは無かったそうなのですが、ひと月前からアキレス腱付着部に少し痛みが出始めました。
現在は、歩いたりアキレス腱を伸ばすと、アキレス腱に強い痛みが出るようになっています。
40代の頃、踵の骨に骨棘(骨のトゲ)ができ、痛みがひどかった事があるそうです。
病院で注射を打って骨棘を溶かして治したとおっしゃっています。
今でも、アキレス腱の付着部(かかと後面)は肥大しています。
この影響なのか、足首の関節の動きが悪くなっています。

アキレス腱の痛み

足首の関節(距腿関節)を調べると、アキレス腱側(後方)へかなり寄っています。
アキレス腱には顕著な圧痛があります。
ふくらはぎは緊張しているものの、強い圧痛はありません。

後方へ出た足首の関節を戻る方向に動かそうとすると、強い抵抗(緊張)が出ます。
そこで、踵の骨を両手で支えるように把握し、緊張が出て傾き重くなっている部分を支える位置に変えます。
しばらく待つと緩んでくるはずだったのですが、そう簡単には緩んで来ませんでした。
接着剤で固めているのか?と思うような硬さを感じます。
足首の硬さは30年間の症状ですから、関節に癒着が起きているのでしょう。
癒着の施術に1時間全て使ってしまいました。
それでやっと少し緩み始めた感じで、足首の動きが少しですが広がりました。
立ってもらい痛みを聞くと、痛む場所が最初より少し上の方、ふくらはぎの筋肉の方へ移動しました。
この施術の後、日に日に痛みは小さくなり、数日後には歩いても伸ばしても痛くなくなったそうです。

過労によるカカトの痛み

「両足のカカトが痛む」と言うかたです。
長く立ち仕事をしていると、両足のカカトに強い痛みが出るとおっしゃいます。
建築関係の方なので、屋外での肉体労働が主な作業です。

まず、どんな状態か脚を見てみました。
触診すると、両脚のふくらはぎが緊張で随分硬くなっています。
足の甲には圧痛がいくつかあります。
圧痛は、足の小指、中指、、薬指が強く出ています。
両方の膝裏にも出ています。
スネ(前脛骨部)、右の腰にも緊張が出ていますが、ここにはハッキリした圧痛は出ていません。
カカトに付着しているのは、ふくらはぎの筋肉です。
基本的には、ふくらはぎの緊張を解除していけば良いのですが、このかたの場合、足の甲側に多くの圧痛(緊張)が出ています。
甲の緊張はスネに繋がっているので、スネの緊張をしっかり緩める必要があると判断しました。
スネの緊張状態が緩まなくなると、スネの見た目や感じが少し変わってきます。
スネの骨(脛骨~腓骨)の間が広がって、スネが太くなったような感じになるのです。
すると、アキレス腱側も連動して緊張するので、カカトに負荷が掛かり、痛みが出やすくなります。

まず、ふくらはぎを緩めるために、膝裏に出来ている圧痛を解除します。
これには、操体法を用いました。
これでカカトの痛みは半減しましたが、まだ少し残っています。
次に、足の甲の圧痛点を緩めて行きます。
特に薬指周辺の緊張が高かったので、重点的に緩めます。
施術は、圧痛点を上下から挟んで緊張と釣り合いを取り、緩む方向を探しながら小さく揺らしていくと、次第に緩んで来ました。
次に、スネを緩める施術を行います。
足趾を開いて、足首を底屈方向へ。
スネの緊張と釣り合う位置まで動かしたら、緩むまで待ちます。
ある程度緩んだので、もう一度立ってカカトの痛みをチェック。
すると、両足とも痛みはゼロになりました。

しかし、両足共に同じ症状が出るのは珍しいと思います。
大体は、どちらか片方だけの症状なのですが。
かなりの疲労が両下肢に溜まって、運悪く両脚ともに緊張がロックされてしまったのでしょうか。

(2015年掲載)2022.04更正

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