広島市安佐南区長束 整体の安穏亭

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外くるぶしの治らない痛み

ケガや打撲などで体が傷を受けると、その部分に浮腫と言って、むくんだ状態が少なからず起こります。
これは、血液からの成分が溜まっている状態で、血管の損傷や炎症成分による反応です。
治るための反応でもありますので、傷が治れば治まるのが普通です。
今回の話は、3週間前から、足の外くるぶしとふくらはぎに、痛みが出ているかたの話です。
ハッキリとした原因は、思い当たらないようです。
痛みは、足に体重をかけた状態で、足首をグッと曲げた時に起こります。
痛みがひどくなる気配もないそうですが、治る気配もないそうです。

検査を始めます。
外くるぶしの周辺を押すと、くるぶしの下側と後ろ側に痛み(圧痛)があります。
くるぶしの周辺は、やや腫れた感じがあります。
ハッキリとした原因が思い当たらなくとも、些細な原因で損傷が起こる場合があります。
強い大きな衝撃でなくとも、弱くとも繰り返し負荷が掛かれば、損傷する場合もあります。
そういった負荷のかかり具合だと、原因として認識しづらいので、覚えが無いと言う事になるのでしょう。

患部の腫れは、さほどひどいものではありません。
すでに3週間もたっているのに、痛みが治らないのは、治癒を邪魔している原因が何処かにあるのかも知れません。
そこで、足首の動きと抵抗をテストしてみます。
足首を外返し(外反)する方向に、異常に強い抵抗が現れています。
この緊張が消えない為、外くるぶしの関節が浮いた状態のまま密着することが出来ず、治癒が進まなくなっているのでしょう。
施術は、足首を両手で包み込みます。
足首の関節を支えるように持つと、緊張の為に傾き始めます。
足首の傾きを捕らえ、傾きを支えるように集心法で足首の緊張を緩めます。
緊張が緩んだのですが、腫れと圧痛には大きな変化は出ません。
しかし、施術の翌日には痛みが半減し、二日後には、ほとんど痛みが無くなりました。
治癒を邪魔する緊張(抵抗)を解除させることが出来たため、正常な治癒が再開したのでしょう。

痛む部分は外くるぶしですが、緊張は内くるぶし側に発生していました。
このような緊張は、損傷当初に患部をかばうために作られたものと考えられます。
しかし、通常は傷が治ってくるとともに消失するはずのものです。
そんな緊張が消えずに残るのはなぜなのでしょう?
その理由は分かりませんが、今回のように、緊張が残ってしまい、患部が半治癒状態のまま治りきらず、慢性化してしまうケースもあります。

(2016年掲載)2021.09更正

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