整体よもやま話

足の甲のシビレと痛み

大きな事故が原因で、痛みが残るのは良くありますが、事故で怪我をしなかった方の足に、後になって痛みが出ると言うパターンもあります。
ちょっと不思議ですけど。
今回の話は、10年前にとても大きな事故に会ったかたの話です。

骨折

事故で片足にケガを負いました。
片足の怪我が治る頃、なぜか逆側の脚全体に強い痛みが出るようになりました。
かなり痛かったようで、歩くのも辛かったそうです。
病院でしばらくリハビリを行ううちに、脚全体の痛みは治まって歩けるようになったそうですが、今でも足の甲の小指~薬指の範囲が常にシビレていて、感覚が鈍くなっているそうです。
歩いていると次第に痛みも出て来るようです。
かなり大きな事故だったそうで、その時の影響で、どこかに緊張が残っているのかも知れません。
あるいは怪我した脚を庇っているうちに、反対の足に負荷が掛かりすぎて緊張が取れなくなったのかも知れません。
事故の状況を聞いて、どこに負荷がかかったか推測しようと思いましたが、聞くとかなり激しい事故で、事故の瞬間、何がどうなったか分からないそうです。
推理するのは難しそうです。
仕方ないので、体を支える大元の足首から見ていく事にしました。

シビレが出ている側の足首の状態を見ます。
健側に比べて、脛に緊張が出ています。
また、足首の関節の動きにも制限が出ています。
つま先を下げる方向(底屈方向)の動きが悪くなっています。
脛の筋肉が緊張していれば起きる現象ですが、脛の緊張を直接緩めようとしましたがあまり上手く行きません。
そこで、足首の足根骨部分を調べてみる事にします。
足首には、足根骨と言われる沢山の小さな骨が集まっています。
このうちのいくつかが、甲の中へ入って外へ動きにくくなっています。
この歪みを作る緊張が、足根骨に掛かっているので、足根骨にアプローチして、緊張が緩む方向を探します。
足根骨の甲側と足底側を片手で挟んで、支えるように持ちます。
緊張で歪んでいる部分には、足根骨に対して傾ける力が働いています。
これを支え直してしばらく待つと、次第に緊張はゆるみ始め、それと共に脛の筋肉にあった緊張も緩んで来ました。
シビレと痛みがこれで改善するのかどうかは、すぐには判断がつかなかったので、継続した施術をすることになりました。
その後、2回の施術を行うと、足の甲のシビレと感覚低下は無くなり、痛みも出なくなりました。

足根骨

10年と、かなりの年数が経っていた症状です。
皮膚の感覚低下も起きていました。
痛みだけであれば、痛みを無くせれば感覚神経自体は正常なわけですから、すんなり回復しやすい。
ですが、感覚が低下しているとちょっと厄介です。
神経(感覚神経)にダメージがあり、そのダメージが原因で感覚を感じなくなっている場合。
神経は大きく傷ついてしまうと、あまり回復が見込めません。
そういう種類の細胞だからです。
このかたは、幸いにも神経に損傷が無かったのでしょう。
感覚は正常になりました。
もし、神経がダメージを受けて感覚が低下していたのなら、施術で緊張を解除しても、感覚低下は戻らなかったと思います。

(2016年8月作成) 2021.09更正