整体の安穏亭
トップ ご利用案内 予約状況表 メール
施術法 質問回答集 整体コラム 本棚
自己紹介 リンク集 ブログ 講習・教室

整体コラム

突然の肩こり

肩こりのイメージってどんなでしょう?
「若いときからコリ症で」、「マッサージの常連で」など・・体の繋がり
どちらかと言えば慢性的なイメージが強いかも知れません。
でも、今まで肩こりを経験したことが無かった人が、突然肩こりを感じ治らなくなる事もあるのです。

30代男性です。今まで肩こりの経験はほとんどありません。それが10日ほど前から、急に左肩に肩こりのような違和感が出るようになりました。何が原因か分からないそうです。肩コリがひどいと、脇の後ろ側に痛みが出るそうです。

まず肩を触診すると、筋肉の張りが強く出ている部分がいくつか見られます。脇の後ろの広背筋や大円筋、肩の上の肩甲挙筋、僧帽筋などがそうです。筋肉が凝って硬くなっていると言うよりは、張って膨張し膨らんでいる感じです。

筋肉に起こる凝りは二種類に分けることが出来ます。筋が収縮して固くなったコリと、逆に伸ばされて膨張したコリです。コリの状態によっては施術方法を変えなければいけません。

肩の関節の状態をよく見ると、肩関節が少し前に出て胸鎖関節(鎖骨の胸の付け根側)がやや上に歪んでいました。体全体の状態を見ると、ふくらはぎの緊張と膝裏の圧痛が左に特に強く見られました。急な肩こりの主要原因は、肩関節前部の外への張り出しにあると思われます。しかし、それだけが今回の急な肩コリを引き起こした原因ではないかもしれません。肩こりと同じ左側下肢に見られる膝やふくらはぎの緊張です。この緊張により左後方に重心が固定されやすくなるため、その影響は全身に及びます。

ふくらはぎの緊張や膝裏の圧痛は、足を支配している坐骨神経が緊張している現れとも言われ、普段の不良姿勢や重心の不均衡などによって起こるようです。坐骨神経ラインが緊張すると殿部や脊柱起立筋(背骨をささえる筋)が張り、肩や首の凝りも発生しやすくなります。操体法でもこの膝裏の圧痛はどんな症状の場合でもまず取らなければならない、と言っています。

取り方はわりと簡単です。自分で直す方法(セルフケア)に書いた膝揺らし。自分でやってもらうのではなく、私が揺らしました。するとひざ裏の圧痛はすぐ取れました。

この後、ふくらはぎを軽くゆすってふくらはぎの筋疲労も取れ、脚の後ろから背中までの無駄な緊張も取れてきました。肩を調整する準備が出来たので、胸鎖関節の調整は寂動正體(注:現在は使っていない方法です)を使いました。ちょっと痛いのですが効果は抜群。このかたの場合、3~4回動かすだけで肩が軽くなりました。

その後、肩の前方変位の調整。これは、肩関節を後ろに引きながら、腕をクルクル何回か回します。これで肩の凝りを確認してもらうと、もうほとんど問題なくなりました。その後も再発する事無く、二回目の施術で終了となりました。

この方は、ゆがみが固定する前に来ていただいたので一度の施術で解決しましたが、ゆがみが固定化して来ると、体中のあちこちが詰まっており、なかなか一度には解除できなくなります。そんなときは、時間をかけてじっくりと直していくしかありません。

(2018年7月加筆修正)