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整体の安穏亭
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整体コラム

歩きの達人を目指して

今回は歩き方について。
歩き方と言っても、運動のための歩き方ではありません。
今回はもっと効率的な歩き方について考えてみました。
歩き方の種類として、
1つは「運動としての歩き方」、
もう一つは「効率的な歩き方」の二つに分けて考えます。
運動としての歩き方とは、躍動的であえてエネルギーを多く消費し筋肉を鍛える事を目的にしたような歩き方です。
一般的なウォーキングの指導書に書いてあるような
「ひもで吊るされたような気持ちで立ち、膝を伸ばしてつま先を上げてカカトで着地。おやゆびの付け根で押し出すように脚を進める。腕もしっかり振りましょう。」
と言うのを読んで歩くと、多くの人がこの運動としての歩き方になってしまうようです。
ではもう一つの、効率的な歩き方とは、
・長時間歩いても疲れない
・速く歩いてもゆっくり歩いても疲れない
・手に荷物を持っていても楽に歩ける
・すぐ止まれる、すぐ動き出せる、すぐ方向転換できる歩き方
・つまづきそうになっても体勢を立て直しやすい
と考えています。
 
まず、ちょっとした実験を。
実験1)
楽にまっすぐ立った状態から両足の裏にかかっている重心(大体は土踏まずのあたりになると思います)をそ~っとつま先側へ移動させてください。
すると自然に体が前へ進もうとし始めるはずです。
今度は同じように立った状態から重心をかかとの方へそーっと移動させてください。今度は体が後ろへ進もうとし始めるはずです。
この事から、まっすぐ立った状態から重心を移動させるだけで、体を前に進めたり後ろに進めたり出来るのがわかると思います。
では、二つ目の実験。 
実験2)
壁にカカトと背中をつけてまっすぐ立ち、普通に歩くときのように右足を一歩前に出してください。(図1) 
図1,2
足を一歩前に出そうとすると体が後ろに倒れようとするのですが、壁が邪魔してうまく足を出しにくいのではないでしょうか。
では今度は同じ姿勢から片方の足の重心をつま先側へ移動させてください(図2)。
今度は体が後ろに倒れずに、反対側の足が自然に前に出て、壁に邪魔されずスムーズに前に進めたのではないでしょうか?
「足を一歩前に出す」というイメージで歩くと、わりと多くの人が反対側の足のかかとへ重心を移してしまい、前に進もうとしているのに体は逆に後ろへ進んでしまうと言う非効率的な動きになってしまいます。
後ろに壁があればぶつかってしまって歩けない。壁がなければ前に進めますが、その時の動きはカカトに重心の乗った足の筋力で体を前に押し出すようにして歩くことになります。
大げさに言うと歩くのではなく前にジャンプしている感じです。
その際勢いを殺さないとどんどん前に加速してしまうので、前についた足でブレーキをかけることになります。
良い運動にはなるでしょうけど、かなりエネルギーの無駄使いですね。
ウォーキングをされてる人達の歩き方を見ていると、わりと多くがこのような歩き方をあえてやってるように見えます。
一生懸命歩いてるって感覚が出るので、良いと思うのでしょう。
でも、「歩く」目的を考えてください。
歩く目的は出来るだけ長距離を楽に歩くことではないでしょうか?
そこで、実験2でやったような重心の移動を先行して行うことで、前に移動した重心に体が自然に吸い寄せられてくる動きで歩いてもらいたいのです。
この歩き方であれば、常に重心(バランス)を保ちながら前に移動できるので、上半身もさほど揺れ動くことなく、自然と姿勢の良いフォームで歩けます。腕の振りでバランスをとる必要もないので振りは小さくなり、荷物を持った状態でも安定して歩くことが出来ます。後ろ足で蹴りだしたり、前足でブレーキを掛ける必要もないので、必要最低限のエネルギーで楽に前に進めると思います。
普段からやっている人には何のこともない動きですが、普段「運動としての歩き方」が身についてしまっている人には、最初はチョッと難しいかもしれません。ですが、慣れれば楽に歩けることが実感できると思います。

ではもう一つ実験。
実験3)
水をタップリ入れたコップを二つ用意してください。それを両手で一個ずつ持ってください。
まずは足を一歩前に出すイメージで歩くとどうなりますか?
水がゆれてこぼれそうになりませんか?
では重心を前に移動させる歩き方で試してください。
さっきよりもゆれが少なく、水面の水の状態も感じやすくなっていませんか?

歩き方を簡単にまとめると・図5
1、左右のカカトをそろえて、つま先は少し外向きにして立つ。
2、片方の足の重心をつま先側へ移動させると、反対側の足の荷重が減ってきて、あるところでまで行くと自然に前に出てくる。
3、前に出てきた足の重心を同じようにつま先側へ移動させると、今度はその反対側の足が前に出てくる。
この繰り返し。

でも、常にこの歩き方をしろと言うわけではありません。
坂道を下る場合はつま先でブレーキをかけながら歩くようにしなければ、どんどんスピードがついて危険です。状況に合わせて使い分けてください。

この歩き方をいろいろな人に試してもらうと、半分の人はすぐ感覚をつかみましたが、残り半分の方は上手くいかないようでした。
そういった方の特徴は、少し猫背の傾向があるというところです。
普段からカカトに重心を傾けて体を使っている癖があるのかもしれません。
練習して感覚さえつかめれば、猫背改善にもつながると思います。
お試しください。
(2018年8月加筆修正)