整体よもやま話

慢性肩こりからの卒業

一時的に肩が凝るぐらいのことは、誰でもあると思います。
しかし、コリが取れないまま何年も続く。
いわゆる慢性肩こりは、とてもつらいです。
そんな、何年も続いてきた慢性的な肩こりでも、原因を一つ一つ丁寧に見つけ取り除くと解消します。

今回の話は、5年間ずっと肩こりが続いている女性の話。
慢性肩こり。
肩こりがひどいと、腕にシビレも出るそうです。
他の整体にも何軒か行ったそうです。
施術後は楽になるものの、また次第に肩コリが始まって、治らずに5年が過ぎたそうです。
今まで受けてきた施術は、主に、もみほぐし系の整体と、関節をボキっと鳴らす整体だそうです。

さて、背中を見てみます。
亀の甲羅のようです。
筋肉が張ってしまって、背中が丸くなっています。
背骨のゆがみは、図のように右へ左へとクネクネ蛇行しています。
頸椎は左へ、胸椎は右へ、腰椎は左へと、飛び出しています。
背骨の歪みが大きく見えます。
可動域の制限(緊張による制限)がなければ、見た目の歪みはそれほど問題はありません。
切り分けるために、いくつかテストを行います。

背骨のゆがみ

動作テストで、首の動作を各方向(回旋・側屈・前後屈等)調べます。
顔を左へねじって傾ける方向。
この動きをすると、左の首~肩にかけて、痛みが広がります。
腕(肩)や腰をの動作テストでは、特に痛みは出ません。
他にいくつかのテストを行って、このかたの慢性肩こりの原因は、首(頸椎)周辺にあると判断。
施術計画を立てて行きます。

頸椎を触診します。
頸椎には、左へ凸の歪みがあります。
首の動作テストでも、首を左へ曲げて行く方向に制限が出ています。
頸椎を左外へ向かわせている緊張の元を探します。
仰向けで、緊張している首を両手で支えます。
するとやはり緊張でバランスが乱れ傾いているので、この方向きのポイントに支えを合わせて、しばらく緩むのを待ちます。
しっかり緩めるには、緊張が出ている正確な位置をつかまなければいけません。
支える位置がピッタリ重なって、緊張は緩みました。

頸椎の緊張を緩めると、首の歪みは消えました。
しかし、まだ十分なコリの解消には繋がりません。
胸椎、腰椎にも、大きな歪みが残っています。
それが首、肩へ負荷をかけているようです。
当初、頸椎の施術で解決するかも、と思っていたのですが、そう都合よくは行きません。
胸椎、腰椎共に、頸椎と同様に施術を進めます。
背骨全体の緊張(見た目の歪み)が無くなり、症状もなくなるまで、4ヶ月かかりました。
あれほどひどかった慢性肩こりは、すっかり無くなり、肩こりから卒業することが出来たようです。

症状の出ている周辺だけの施術では、解決しない事も多々あります。
いくつもテストしながら、悪いところ、緊張している所を見つけていきます。
これに違いない!と思い込むと、すぐに視野が狭くなって判断を誤ります。
今回のかたは、腰や背中にできた緊張が不安定な土台となって、首へ負荷をかけ、慢性的な肩こりが維持された。
背中全体には、複数緊張が留まっていました。
人は、起きているほとんどの時間を、体を起こして生活します。
その姿勢の要になるのが「腰」です。
腰が固定し、うまく機能しないと、背中や肩、首にまで悪影響が広がります。

(2021年1月加筆修正)2021.09更正