整体よもやま話

歩くと足の甲に痛み

足の甲の痛み

今回の話は、歩く時に足の甲の部分に痛みが出る話です。

30代男性。
3週間前から、歩く時に右足の甲の部分に、痛みが走るそうです。
原因は不明。
強烈な痛みではないようですが、足の甲が突っ張るような痛みだそうです。
足の甲自体に問題があるのか?
それとも、他の部分の影響で、足の甲に痛みが出ているのか?
まずは、そこを切り分ける事にしました。

足の甲に負荷を掛けるとすれば、単純に考えれば体重の負荷ですが、しかし、体はかなりの重さや負荷に耐えることが出来るようになっています。
もちろん足首や足部もです。
しかし、脚にかかる負荷が、倍増してしまう条件があります。
それは、バランス(重心)の乱れた状態での動きです。
バランスがコントロールされた状態での負荷は、体の内部に衝撃を集中させることはなく、エネルギーの大部分を地面へ逃がします。
ところが、バランス(重心移動のコントロール)が乱れた状態での動作は、体のどこかに動けない支点を作り、そこに負荷をぶつけてしまいます。
もちろん、負荷がぶつかった所は、壊れます。
バランスは全身でとっているので、体のどこが狂っても足に負荷が集中する可能性はあります。
その中でも特に足首へ影響を及ぼしやすい、腰の付け根(腰仙部)や股関節、膝関節のチェックを行うことにしました。
しかし、どれも一通りチェックしたのですが、特に問題は見つかりません。
そこで、痛みを訴えている患部(足の甲)に目をやることにしました。

足根骨

足首周辺の構造はちょっと複雑です。
足首の関節を構成しているのは、距骨と言う骨です。
その周辺には、カカトの骨(踵骨)や、甲には5つの足根骨(舟状骨、3つの楔状骨、立方骨)があり、その先には指へつながる5本の中足骨があり、これら沢山の骨と関節で構成されています。
今回痛みを感じる場所は、足根骨の上辺り。
そこで、足首周辺の全ての関節をチェックしました。
しかし、圧痛もなく、極端な緊張も見当たりません。
ちょっと困ったのですが、立って体重をかけてもらいながら触ってみると、痛むほうの足の甲が少し盛り上がっているのが見て取れます。
丁度、中足骨と足根骨の間の関節です。
多分ここかな?と予想を立てて、その関節の緊張が緩むための施術を行いました。
その場では「なんだか少し良いみたい」程度だったのですが、その後2~3日すると、痛みは無くなったそうです。
施術ポイントは、どうやら間違っていなかったようです。

臨床の中では、治す技術よりも、どこに異常があるのかを見つける技術のほうが重要な事が多く、検査方法も常に工夫しなければいけないと改めて感じました。

(2017年掲載)2021.09更正