整体よもやま話

私の腰痛完治への道

腰痛

■始めに
以前「私の腰痛履歴」と題して、私の腰痛の歴史と治療過程を書いたのですが、こでもう一度、私の腰痛の経緯を整理しておきます。

■経緯
17歳。
空手で左股関節を損傷。
それ以降、無理をすると左股関節に痛みが出る。
25歳冬。
スノーボードで腰を捻挫。
激しい腰の痛みの為立てなくなる。
MIRで椎間板ヘルニアと診断される。
以降、慢性的な腰痛へと移行。
27歳冬。
スノーボードで腰椎横突起を3本骨折。
激しい痛みは治ったが、それ以降、些細なことで、ぎっくり腰を繰り返すようになる。
35歳夏。
独立開業後、施術スタイルが、ベッドから床に変わったことで、腰に負担がかかるようになる。
ある時、仕事で強烈な腰痛発生。
それ以降、しばらく腰を曲げ、いざ伸ばそうとすると、腰に激痛が起こり伸ばせなくなる。
ここから、本格的に腰痛を治す試みを実施。
37歳夏。
自分自身での治療によって、ほとんど日常生活や激しい運動でも、腰の痛みは出なくなり、自己判定で90点(かなり無理をしたときのみ痛みが出る)ぐらいまで回復。
今回は、その後行った治療内容や、新たに分かった事を、出来るだけ細かく書きます。

■開業後の腰痛の理由

開業後、腰痛がひどくなったのは、治療室の環境が変わった事が原因です。
開業してからは、施術用のベッドを使うのをやめ、畳の上にマットを敷いて施術をしています。
それで、かなり深く腰曲げる姿勢が増えました。
どんな格好か具体的に言うと、正座をして、おでこが畳に着くくらいお辞儀をした状態で、両手を目一杯前に伸ばす。
こんな格好です。
首や背中の操作を行うときにする姿勢です。
この姿勢を、長いと20分ぐらい続けます。
ホントに腰にキツイ体勢で、このせいで持病の腰痛がひどくなりました。

iお辞儀の図

とは言っても、この体勢さえとらなければ、腰に痛みを感じることはほぼありません。
自己評価で「ほぼ問題なしの90点」というわけです。
この体勢。
腰に無理が来るのは当たり前なので、疲労して腰が痛くなるのは構わないと思っていますが、いつも痛みは左腰だけ。
疲労するなら、左右均等に疲労しなければならないはず。
左腰に偏って痛みが出るのは、まだ左腰に問題があって、それが治りきっていないと言うことでしょう。

■治療方法
多くの試行錯誤を繰り返しながら1年前に自己採点90点までの状態に改善しました。
そこまでで効果的だった治療を簡単にまとめると、「痛む筋肉を緩めるポジションにして小さく揺らす」でした。
しかし、その後の検証から、いくつかのことがわかってきました。

まずはポジションについて。
当初行っていた「痛む筋肉が緩むポジション」(位置は筋肉を縮めた位置になることが多い)ですが、その後このポジション以外でも効果が出ることがわかってきました。
また、揺らし方についても、「小さく揺らす」以外でも、効果はありました。
揺らし方の要素の1つである「揺らす方向」。
以前は、筋肉の線維方向に沿って、伸張反射を促すように揺らすのが効果的だと考えていました。
しかし、別方向であっても効果が出るうえ、必ずしも揺らす必要も無いことがわかってきました。
つまり、どの位置であっても、どの方向であっても、さらに揺らさなくとも効果は出ると言うことです。
こうなると、それまで考えていた技術理論を大幅修正しなければ、理屈が通らなくなります。
そこで、以前書いた「筋肉痛から慢性痛を考察」の内容の、関節を動かす役目の脱力出来る筋肉「グローバル筋」と、関節安定化の役目の脱力出来ない筋肉「ローカル筋」をベースに考え直してみました。

何かの理由でローカル筋に障害発生(まだは痛みは表面化しにくい状態)→関節安定化能力低下→グローバル筋が安定化作用を担うようになる→グローバル筋の持久力限界に達すると障害発生(ハッキリとした痛み発生)。
このような流れです。
つまり、主訴として訴えられやすい痛いグローバル筋よりも、内部に潜んで機能しなくなったローカル筋を賦活化させる事が、治療の主目的となります。
この場合、邪魔になるのがグローバル筋の緊張です。
関節安定化の作用まで担わされている為、持続的な緊張が継続しています。
グローバル筋の緊張を、現状で最小になるような位置にポジションを取り、深部のローカル筋へ操作を加える。
ローカル筋は、筋長も非常に短く、関節に隣接して付着している為、操作は関節の微細な動きを使うと効果的です。
この微細な動きも、グローバル筋に反応が出ず、且つローカル筋のみに効果的に反応が出る「向き」、「力」、「動き」でなければいけません。
その為の動き、動かし方(抵抗させずに動かす)は、合気道をやる中で研究している「合気の原理」が非常に参考になりました。
・・・・いつの間にか技術論になって来ましたね。
今回は、私の腰痛の最新情報が主題でした。
もっと詳しい技術論はまた別の機会に書くとして、結局、新しい考え方で操法を再構築し、最大の効果を狙えるように工夫した結果、ほぼ完璧な状態「99点」を付けてもいい所まで回復しました。
その後この状態が持続するのか確認する必要があり、半年間腰に負担の掛かる姿勢や動作を色々試した結果、再発もないうえ、以前より筋量もアップし自信を持って採点99点を付けました。
腰痛が治ってからは、全身の筋量がアップしました。
特に、トレーニング的なことはやっていないのに。
体脂肪率がかなり変わりました。
ずっと15%前後でしたが、それが10%前後、時には5%まで落ちていた時期もあります。
生活パターンは変わっていないので、腰痛からのストレス消失や、体の動作パターンの変化から起こった、二次的な効能だと思います。
多分。
現在は、施術中の無理な姿勢でも平気になりました。
もちろん無理な姿勢に変わりはないので、腰は疲れますが、腰の疲労の左右差もなく、疲労回復も早く、全体的にも良好です。
昔の「ちょっと無理すると、ぎっくり腰になりそうな気がする・・」という思いが、今では無くなりました。
不思議な感じです。
これがあたり前なのですね。
1点減点しているのは、痛みなどは無いのですが、つい昔の癖で、何かの拍子に、腰をかばうような動作をしてしまう事がある為です。
このフラッシュバックのような現象も、いずれは新しい記憶で上書きされ、消えることでしょう。

■終わりに
現在では、研究してきた集心法により、100点満点の状態まで持ってくることが出来ました。
その過程でも色々と変化はありましたが、それについては「私の腰痛履歴」の最後のほうに書いておきました。

(2012年掲載)2021.09更正