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ひどい肩コリと偏頭痛

ひどい肩こりと頭痛片側または両方のこめかみあたりが、脈打つように「ズキンズキン」痛む偏頭痛。
痛みだすと数時間~数日続く場合もあり、つらい痛みです。
偏頭痛の起きる理由は色々ありますが、ひどい肩こりを治すと偏頭痛の頻度がぐっと下がる場合があります。
今回はそんな話。

30代男性のかた。
慢性的な肩こりが20年も続いているそうです。
1年前からは、ひどい偏頭痛も出るようになって、病院で処方してもらった頭痛薬でしのいでいます。
頭痛薬のおかげで、頭痛の頻度は2ヶ月に一度ぐらいにおさえることが出来ています。
ところが最近、肩こりがひどくなって来たそうです。
それと共に、偏頭痛の頻度も増えて来て、今は頭痛薬でコントロール出来なくなっています。

まずは、コリを感じる肩周りの触診です。
首や肩周辺の筋肉のこわばりは、それ程ひどくないように思います。
しかし、首を動かしてもらうと、左首~肩にかけてハッキリした痛みが出ます。
問題がありそうです。
それと腰の動きも調べます。
腰は体全体の要になる部分なので、その動きに左右差が表れやすく、全身の歪みの評価基準にしやすい部分です。
検査の結果、右の鼡径部に伸びづらさがあります。

身体全体の状態はある程度把握したので、もう少し経緯を聞いてみる事にします。
肩こりがひどくなったきっかけを聞くと、半年ほど前に右の脇の下(肋骨)を強打したそうです。
その時、不思議なことに左首にも痛みが出ていたそうです。
左首の痛みは、その後数日でおさまり、右わきの下の打撲痛も、その後1週間ほどでなくなったそうです。
この話を聞くと、どうやら首の症状と脇の下の打撲には因果関係がありそうです。
首と脇の打撲の因果関係を調べるために、右肋骨と背骨とのつなぎ目(胸椎の2~4)を押さえた状態で、首を動かしてもらいます。
押さえておくと、首がスムーズに動きます。
やはり、首の症状と右わきの下の打撲には、関係がありました。
さらに、どのポイントからどの方向に緊張が出ているのか、細かく調べて行くと、胸椎と肋骨とのつなぎ目から、体の外へ向かう方向に強い緊張が出ています。
緊張の出ているポイントと方向は分かったので、肋骨と胸椎にアプローチして、緊張のバランスを取るように支えます。
緊張のバランスが取れたところで、そのまましばらく待つと、次第に緊張が緩んできました。
緩んでは来るのですが、さすがに20年慢性化していると、すぐにはスッキリ緩んでくれません。
数日置きに、同様の施術を何回か行い、しっかりと緩めて行きます。
すると長年続いた慢性的な肩こりでしたが、無事解消しました。
慢性肩こりが解消すると、それに伴い、偏頭痛の発生頻度も、かなり下がりました。
慢性的な肩こりは、このかたの偏頭痛の要因の一つになっていたようです。
片頭痛の要因の一つでも解消すれば、頭痛のレベルが全体的に下がり、発生頻度や痛みの程度も、ぐっと下がります。

頭痛は、肩こりからだけでなく、他の色々な理由でおきるもので、精神的ストレス、脳の病気、ウィルス、高血圧、内臓の病気など、原因はさまざまです。
緊張を緩めることで、すべての頭痛に対応できるとは考えていませんが、体の表面に明らかな不均衡や傾きが現れている場合は、緊張を見つけてゆるめてみる価値は十分にあると思います。
緊張が緩むと、頭痛が消えたり頭痛の発生頻度が下がったりと、良い兆候が現れてくることがあるのも事実です。

(2018年7月加筆修正)2021.09更新

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