広島市安佐南区長束 整体の安穏亭

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正しい姿勢がわからない?

姿勢

先日、友人が聞きたいことがあると言うことで安穏亭にやってきました。
なんでも、いろいろ考えてるうちに正しい姿勢がわからなくなってしまったそうです。
正しい正しくないと言うのは状況によって変わるもの。
なかなか説明は難しいのですが、とりあえず話を聞いてみることにしました。

普段どのように立っているのか聞くと、気を抜くとお尻が出て、背中が丸くなっている感じがするそうです。
普段はそれを気にして骨盤を立てるようにしているそうで。
でも、どうにもしっくり来ないと言います。

実際にその姿勢をやってもらうと、骨盤を立てると言うよりも、後ろへ倒そうとしているようです。
この姿勢だと骨盤は後傾してしまい、その結果腰椎の弯曲は消え、まっすぐになってしまいます。
背中からお尻までまっすぐストーンって感じで、体を支える重心の位置は踵よりに行ってしまいます。
この姿勢は、最近の日本人に多いお尻がぺったんこで下に落ちてるパターンですね。
たぶん腰椎がまっすぐになる感覚を骨盤がまっすぐ立つ感覚と誤解しているのでしょう。
昔からお尻が出てるのが気になっていたらしく、お尻が出ないのが良いと思ってしまったようです。

正しく立つことによって腰は結果的にしっかり反ります。
背骨全体にはS字の滑らかなカーブが生まれ、体を支える重心の位置は背骨よりもやや前、下腹部のいわゆる丹田部から土踏まずを通るラインとなります。
お尻は後ろに出て上がったような感じになりますが、その腰の「そり」をどうやって作るかがポイントです。
腰がしっかり反ってない人に腰を反ってもらうと、必ず腰の後ろの筋肉を極端に使ってしまいます。
これが間違いで腰痛の元です。

腰を反らすためには、腰椎の前側についている腸腰筋(大腰筋・腸骨筋)を使うのが正解。
腰椎から骨盤の中を通って股関節に付着している筋です。

腸腰筋

これを使うとへそから斜め下(お腹側)に力が出ます。
この力を少しだけ感じるぐらいにすると、腸腰筋が上手く働いて体を支えるようになり、腰は少し反り骨盤が立ってお尻が持ち上がります。
すると腰の後ろの筋肉の力だけを無理に使うことなく背筋を伸ばすことが出来ます。

これは自分で腰の後ろを触りながら筋肉がやわらかくなるかどうかチェックしないとなかなか難しいです。
それと腸腰筋の仰向けでの動かし方や立位・歩行時の動かし方を説明すると、かなり感覚を掴んできたようで、立った姿勢がまるっきり最初とは変わりました。

2022年掲載(2022.07更正)

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