整体よもやま話

中学生も腰痛

バスケ中学少年

腰痛と言えば、私の子供のころは、爺ちゃん婆ちゃんの言うセリフって感じでした。
肩こりも若い人には無縁でした。
最近は、何でも低年齢化しているようで、腰痛や肩こりが若い人のメジャーな悩みになっているようです。
若いかた、特にスポーツをやっている子供達にも、意外と起き安いのが腰痛です。
今回は、中学生のバスケットボール部の少年の腰痛の話です。

彼は、バスケットを熱心にやっている中学生。
3週間前に、部活の激しい練習の後に、ちょっと振り向いた拍子に腰に痛みが走りました。
一晩経つと、随分回復しましたが、その後、何かの拍子で腰に痛みが出るようになりました。
最初の頃は、痛む場所は、腰の真ん中でした。
今は、痛みの場所は、腰の右寄りに変わっています。
「ちょっと腰をひねった」
たったそれだけの事で、若い彼が3週間も腰痛が治っていません。
部活の練習で、かなり体力、気力を奪われていたのでしょう。
極端な疲労、特に気持ちがダレてくると起きる困ったことは、体を自分で支える事の放棄です。
支えずに体を動かすと、バランスが乱れ倒れそうになりながら体を動かすことになる。
これは体を壊す動き(力んだ動き)に直結します。
力み感が出るときは、筋力の出力が大きく出るため、手応えもあり力強く感じる場合もあります。
この力感は、例えると「長い棒の端を持って棒を水平に持ち上げている状態」と同じ力の出し方です。
棒の真ん中を持てば、バランス取れて軽いのに。

さて、施術をしていきます。
姿勢を見ます。
正座をしてもらい、観察すると、姿勢がかなり前かがみになっています。
腰を随分丸くした姿勢です。
腰の筋肉を縮めたくないように見えます。
腰の動作テスト(回旋・側屈・前後屈)をします。
腰の左側屈がやり難いようです。
腰の右側に伸ばし辛さがあります。
それと、腰の左回旋にも可動域の減少が出ています。
腰を触診すると、右の腰部(腰方形筋と起立筋)に外へ張り出す緊張が出ています。
まずはこの右腰から緩めていく事にします。
うつ伏せに寝てもらい、右腰が少し伸びる体勢を作ります。
右腸骨を使って、腰の緊張が緩む方向を探っていきます。
向きがぴったり合うと、緊張が緩んでいくのをしばらく待ちます。
同様の操作を腰椎を使っても行い、右腰部全体が随分緩んできました。
次に、股関節の可動性を見ると、左右共に可動域がもかなり狭くなっています。
痛みは無いようなのですが、股関節周囲の筋肉が随分固くなっています。
仰向けで、大腿を支えるように持ち上げて、股関節にかかってくる緊張のバランス検査し、緩む位置でしばらく待ちます。
股関節の可動域が広がってきました。
ここまでで、右腰の伸びにくさと、腰の左回旋はスムーズになりました。
正座の姿勢を見ると、最初丸くなっていた腰部が、しっかり中に入るようになり、バランスよく座れるようになりました。

彼は、元々体がすごく硬いようです。
毎日熱心にストレッチもやってるのですが、一向に柔らかくならないようです。

ストレッチ

話を聞くと、お母さんが後ろからグイグイ押して、かなり無理なストレッチをやっています。
柔らかくしたいあまりに、無理やりなストレッチをやりすぎて、逆に固くしてしまっているのでしょう。
前屈ストレッチでは、体の背面を伸ばすイメージが強すぎて、重心が腰の後ろに固定された、誤ったストレッチをする方が多くいます。
これをやると、腰の筋肉(背面)や背中の筋肉にテコの力で過剰な負荷がかかって、下手すると腰や背中を壊します。
壊された筋肉が慢性的に緊張し続け、疲労を貯めやすくなり、更に進めば痛みを出し始めることもあります。
柔らかくなるどころか逆に筋肉は固くなってしまいます。
彼には、ストレッチに対する考えと方法を変えてもらうために、ストレッチのコツ(ストレッチ(柔軟体操)のススメ)を指導しました。
上手にストレッチできるようになると、少々さぼっても柔軟性はキープされるので、毎日頑張らなくてもすみますよ。

(2016年掲載)2021.09更正