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ノド奥の固まりと自律神経症状

今回の話は、人前で話すような緊張する場面になると、不整脈、動悸、声の震え、口元の引きつり、などが出て、上手く話せない、と言う症状の話です。
7年前からの症状だそうです。
自律神経失調症状が出ているようです。
普段から体に感じる違和感は、首筋や後頭部や肩のコリです。
7年間の間に、色々な過程を辿って、症状も複雑になっていったようです。
何処から見ていけば良いのか。
とても迷う症状です。
ただ、今回、施術を行ったのは、ほぼ一カ所。
 そこは、頸椎1番の前側。
喉の奥で、ベロの付け根の辺りと言えば、場所は分かるでしょうか?
この喉の奥に出来ていた緊張の塊を緩めると、かなり複雑に見えた症状も、ほぼ全て解決しました。
この塊が、どんな症状を作って来たのか。
このかたの経緯を要約して書きながら、説明したいと思います。

始まりは7年前。
片目の奥に痛みが起こり、脳神経外科で検査。
 MRI等異常所見は無く、後頭神経痛と診断されました。
その頃から、不整脈の症状(特別異常なものではないと診断)も出始めました。
しばらくすると、目の痛みは無くなりましたが、後頭部から首肩の凝りに変わって行きました。
その頃から、整骨院に通うようになり、だましだまし過ごすようになったそうです。
ある日、ハリ治療を薦められ、凝りを一番感じる後頭部にハリをしました。
すると、翌日から激しい緊張、動悸、油汗、目まい、声の震えなど、自律神経失調症の症状が発生。
人前で話すなどの緊張する場面になると、急に脈が上がり、血圧が下がり、立っていられない症状が続くようになりました。
耳鼻科での検査でも、血圧の低下や目まいが実際に出ていると診断されたそうです。
激しい症状は半年間続き、病院での投薬治療(めまいの薬、自律神経失調の緩和薬、Bスポット療法など)によって、今では当時ほどの激しかった症状は落ち着いているそうです。
しかし、後頭部~首肩のこりは相変わらず続き、この凝りがひどくなると、頭がボーっとして、緊張が強くなり、激しく脈が上がったり、口元が引きつるなどの、自律神経失調症の症状が発生します。
後頭部を自分で指圧すると、とても気持ち良いようですが、指圧後は必ず耳が火照り、指圧した箇所が炎症して張る感じになるそうです。
また、夜ぐっすり眠れない状態が、何年も続いています。
様々な治療院に通って来たそうですが、一時的な凝りの減少はあっても、症状の根本改善は見られなかったそうです。

初見では、随分複雑な状態に見えました。
症状は、実際かなり複雑です。
ですが、単純に7年前の経緯から推察すると、やはり首後頭部周りに原因がある確率が高いように思いました。
触診所見では、症状側の斜角筋下部の緊張、胸鎖乳突筋の緊張、後頭下筋の緊張、僧帽筋の膨張が見られます。
しかし、更に細かく検査をすると、頸椎一番(C1)の前方(喉の奥)に一番緊張が強いポイントが作られていました。
経緯が複雑だったので、ほとんどの時間を問診と検査に使ってしまいました。
その為、施術は、このい一箇所を緩めることと、後頭部の緊張を緩める施術だけを行ないました。
結局、経過は非常に良好で、初回の施術以降、仕事の時の緊張、不整脈、あがり症が改善。
後頭部を押したいと思う感覚も減少し、夜もよく眠れるようになったそうです。

初回の施術から約一ヶ月経過。
非常に良好な状態を保ってるので、3週間に一度の施術で、経過を観察することにしました。
3ケ月間、再発なく保ってくれれば、もう問題ないと思うので。
その後、経過は良好で、症状も再発する気配もないので、3か月を待たずして施術を終了としました。

自律神経系の不調と思われる症状。
そんな方々の施術で、頸椎1番を施術箇所に選ぶことが多くあります。
特に、頸椎の前側(のど側)に緊張が出ている人は、その部分には痛みを感じず、別の場所に痛みやコリを感じることが多く、喉の辺りには詰まった様な違和感や、何かが引っ掛かっている様な不快感だけを感じるようです。
そして、様々な症状は全身におよび、いわゆる自律神経失調と一般的には言われてしまいます。

(2020/3/09作成)2021.09更正

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