広島市安佐南区長束 整体の安穏亭

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自分の身体を自分で治す(直す)方法

自分で自分の体を治せ(直せ)たらすごくいいですね。
ここでは、自分でも出来そうないくつかの方法を紹介したいと思います。
酷く悪くなってからでは上手く行かないかも知れませんが、軽度であれば成功させられるかも知れません。
方法自体はとても簡単そうに見えると思いますが、実際に自分の体を自分で直すのはかなり難度が高いです。
成功させるにはコツがあり、合わせて書きますのでお試しください。
どの方法も、原理は同じなのですがやり方が少し違いますので、やりやすい方法で試してください。

気持ちよく動ける動きで直す

前屈図 後屈図 側屈図 回旋図
前屈 後屈 側屈 回旋

腰が痛むと仮定します。
立って体を前屈、後屈、左右側屈、左右回旋させてみて、腰に痛みが出る動きと痛みが出ない動きを調べていきます。
痛む動きの反対側の動きで腰に痛みが出ないことが多いのですが、必ずではないので色々な動きを試して調べて下さい。

腰に最も痛みが出ない動きが見つかったら、その姿勢でさらに上手に体を支えて取って立っている状態を作ります。
この状態を作るのが結構難しいところです。
ここでのコツを側屈の動作を例にして説明します。
右へ側屈する動作が、腰に痛みが無い動作だとします。
右側屈した姿勢で60秒ほど待つのですが、この時に右へ倒れた上半身を左へ起こす動きを頭の中だけで良いのでイメージします。
すると右足裏にしっかり荷重がかかり、安定して体を支えられるようになると思います。
他の動きでもこれと同様に、戻す動きをイメージするだけで、一番安定する場所に荷重がかかり、上手に体を支えられます。
60秒ほどこの姿勢を続けたら、今度は本当にもとの位置へゆっくり戻しましょう。
これを2~3回繰り返すと良いと思います。
腰が楽になっていれば成功です。

もし痛みのない方向が見つからなかったら、この方法は使えません。
調子が悪くなくても、日常の生活からくる歪みを取り除くために一日一回やってみると良いと思います。

動きのイメージをずらす方法

体のどこかに痛みや違和感がある時、そこでは関節を取り巻く筋肉に異常緊張が起きています。
この異常緊張を解除するための動きを誘導できれば、痛みや違和感は減少します。
そこで、あるイメージを使います。

少し先のイメージを作って動きを導く

イメージでズラス

例えば、頭を左へ倒すと首が痛くて倒しにくいとします。
まず、痛みがなるべく少ない位置に頭を置き、そこから少しだけ痛い方向へ頭が動いたイメージを作ります。
実際の頭を動かす必要はなく、イメージの中で頭が抜け出して少し左へ倒れた感覚を作ります(図の黄色が抜け出した頭のイメージ)。
これで実際の頭とイメージの頭に少しのズレを作ります。

このとき、痛みや違和感のある部分を意識してしまうと、その部分に意識が引っ張られてイメージが消えるので注意して下さい。
上手くイメージできると、力みが少し抜けるのを感じると思います。
すると、現実の頭がイメージの頭の方になんとなく吸い寄せられる感覚が出ると思います。
それに逆らわず動くに任せて下さい。
イメージを常に先行させ続けていると、痛かった動きがそれほどでもなく出来ていると思います。
ある程度倒したら、ゆっくりと元の位置に戻してください。
上手くできれば、痛みの減少や可動域が拡大されますが、一度で上手くいくとは限りません。
上手く行かない場合は、また時間をおいてチャレンジして下さい。
なるべく楽な姿勢で、余計な情報を入れないようにしたほうがイメージを作りやすいので、横になって目を薄目にしてやった方が良いかもしれません。
空想するだけではダメで、本当に抜け出したような感覚を感じるぐらいにイメージしましょう。

単純に頭を倒す動きで説明しましたが、他のどんな動きでも同じように応用できます。
難しく考えずに、肩をすくめる動きの時は肩からイメージを抜き出し、腰を突き出す動きの時は、突き出そうとする腰からイメージを抜き出し、あごを突き出す動きの時は、突き出すあごからイメージを抜き出すなど。
どんな動きでも痛みや違和感が出る動きさえわかれば、その方向へ実際に動かすのではなく、動いたイメージだけを作って、実際の体とイメージの体の間に少しのズレを作り出せれば、上手くいきます。

どの方向に動けが良いのかわからない場合は、色んな方向で試してみるのも手です。
逆方向でやったからと言って、悪くなることは無い方法なので、安心して試せると思います。

どうしてもこのイメージ自体が作れないという人は、姿勢を変えて試してください。
この方法は、イメージによって力み(支点の固定)を作らない体の動きを導くのが目的です。
立つ、座る、正座、あぐら、仰向け、うつ伏せ、横向きなど、イメージが出来やすい姿勢を探して下さい。

触れて通す

動きの少し先をイメージすることで、力まない動きを導く方法を紹介しましたが、ここでは、少し難しくはなりますが、手で触れて動きを導く方法を紹介します。
繊細な感覚が必要になりますが、人によってはこちらのほうがイメージしやすい場合もあります。

「手あて」と言う言葉があります。
病気やケガをしたときに、手を当てて治療したことからこの言葉が出来たとする俗説(本当の語源は違うようです)もあるようです。
今から紹介する方法も、見た目は手を当てているだけ、指を触れているだけのようにも見えるのですが、ただ手を当てるだけではうまくいきません。
具体的な方法を、腰の痛みを例に挙げて説明します。

左の腰が痛むとしましょう。
痛む周辺で、なんとなく押したくなる場所、あるいは硬くなっている場所や痛みの中心になっているような場所を見つけ、そこへ指、または手のひらを当てます。
当て方は、あまり強く押し当てる必要はありませんが、弱すぎても駄目です。手当てのイメージ
押さえると言う感覚が一番近いと思います。
そうしたら、押さえている方向にそれ以上力は込めないようにしてください 。
ここからが重要なイメージです。

押さえている手の中から、イメージの手が少し抜け出していくように意識します(図)。
押さえているところよりも、少し先に進んだところを押さえる感覚です。
その感覚が作れると自分の手と釣り合い(バランス)の取れた何か固い抵抗のある「点」を感じれるようになります。
そしたらその状態をしばらくキープしてください。
少なくても30秒~1分ぐらい。
すると次第に固い「点」がゆるみ始めます。
それで終わりの場合もあれば、次の「点」が現れる場合もあるので、次が現れたらまた同じ段取りを繰り返します。
最終的に患部の感覚が変わってくるまで出来れば終了です。
抜け出る手を空想するだけではダメで、実際に抜け出した感覚を感じるようなイメージ、超リアルなイメージを作りましょう。
上手くできない場合はイメージが出来ていないって事です。
ひたすらイメージを練ってください。
それでもダメな場合は姿勢を変えてみてください。
イメージを利用して体に特別な動き(自然な動き)を作り出すことが目的なので、姿勢によってはその動きが不可能な場合があります。
色々工夫して試してください。

(2016年6月)2022.04更正

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