整体よもやま話

夜になると痛む肩

夜間痛

肩の痛みの発生パターンで、日中動かしている時は痛みが少ないのですが、夜眠るころになると、ズキズキうずくように痛み始める、と言うのがあります。
夜になると出る痛みを「夜間痛」と言います。
夜間痛の生じる代表的な疾患は、肩関節周囲炎。
これは、いわゆる五十肩の事です。
今回の話は、肩に夜間痛が出るかたの話しですが、痛みの原因が肩ではありませんでした。

このかた、普段から肩凝りしやすいそうです。
肩の凝りの中に、緊張が取れなくなっている部分があるのかも知れません。
そう思い、肩周辺を検査してみますが、一般レベルのコリは有るものの、肩を動かせない程の痛みが出るとは思えません。
年配の方なので、それなりに肩関節の可動域は狭くなっていますが、範囲内と言って問題ないレベルです。

今回の症状の経緯を聞きます。
肩に夜間痛が出始めたのは、一ヶ月前から。
夜寝る時にズキズキうずいて痛く、睡眠不足になっている。
日中は、痛みは軽くそこまで不自由はないが、肩や腕に強張りを感じる。
急に腕を動かすと、ジーンと疼く事がある。

夜、眠りが浅くなるのは良くないです。
寝不足になると、回復力が出ないだけでなく、身体全体の機能低下も招きますから、早く解決しないといけません。

施術は、可能性の高い肩関節周辺から調べて行きます。
肩関節部分が、前に出っ張っています。
仰向けで、肩関節を両手で包み込んで、緊張のバランスを見ると、案の定バランスが傾いています。
傾きに合わせて肩関節を支え直して、緩むまでしばらく待とうとしたのですが、施術している間に肩に疼きが出ます。
どうも、これは別の場所にもっと強い緊張があって、肩関節がその影響を受けて疼いているようです。
そこで、首の頸椎を検査してみます。
頸椎7番(首の付け根)と、その下の胸椎1番2番に、痛む肩の方へ向かって飛び出す力が働いています。
仰向けで首の下に両手を差し入れ、目的の背骨を支えるように包みます。
やはり緊張が発生しており、バランスに傾きが出ているので、傾いた位置で支え直して、しばらく緩むのを待ちます。
この施術中は、先ほどのような肩への疼きは出ません。
一通り緩むと、肩関節にあらわれていた緊張も無くなり、肩関節が中に納まりました。
この施術以来、肩の夜間痛はなくなり、睡眠不足も解消したそうです。

今回、痛む場所は肩関節でした。
しかし、そこに原因があるとは限りません。
少し離れた部分からの悪影響を受けて、痛みが出ている例です。
体は、各部分がそれぞれ連動して影響し合います。
また、痛みは離れた場所に放散する傾向もあります。
原因を瞬時に見つけるのは、難しいです。

(2018年7月加筆修正) 2021.09更新