整体よもやま話

アキレス腱の痛みと足首の歪み

右足のアキレス腱に痛みが出ている70代の人です。
4ヶ月前から、右足首に原因不明の腫れがあります。
 最初は腫れぼったい感じだけで、痛みは無かったそうですが、1ヶ月前からアキレス腱に少し痛みが出始めました。
今は、歩いたり腱を伸ばしたりすると、アキレス腱に強い痛みが出るようになりました。
病歴は、40代の頃に踵の骨に骨棘(骨のトゲ)ができ、痛みが発生。
病院での治療で、注射で骨を溶かして治したとおっしゃいます。
今でも、アキレス腱のカカト付着部が肥大しています。
足首の動きはかなり悪くなっています。

 アキレス腱の痛み

足首の関節(距腿関節)を調べると、アキレス腱側(後方)へかなり寄っています。
アキレス腱には顕著な圧痛がありますが、ふくらはぎは緊張しているものの強い圧痛はありません。
アキレス腱は、ふくらはぎの過剰緊張で張っているだけのようです。

足首の関節を施術していきます。
後方へ出た足首の関節を、それが戻る方向に動かそうとすると、強い抵抗(緊張)が出ます。
施術は、踵の骨を両手で支えるように把握します。
緊張が出て傾いている位置へ落ちて行こうとするので、落ちないように支える位置を変えます。
そのまま緩むまで、その状態をキープします。
ところが、そう簡単には緩んで来ません。
接着剤で固めているのか?と思うような硬さです。
30年間の症状ですから、関節に癒着が起きていて当たり前。
足首の施術に1時間全て使ってしまいました。
やっと少し緩み始め、その分、足首の動きが少し広がりました。
立ってもらい痛みを聞くと、痛む場所が最初より少し上の方、つまりふくらはぎの筋肉の方へ移動しました。
この施術の後、日に日に痛みは小さくなり、数日後には歩いても伸ばしても痛くなくなったそうです。

30年前の骨棘形成の推測です。
無理な足首の動きを繰り返した結果、足首が後方へ歪んだ状態になり、アキレス腱に過剰な緊張が発生。
この緊張が継続し、カカトとアキレス腱の付着部に過負荷がかかり、骨棘(トゲ)が形成。
それが痛みを起こした。
骨棘は、注射とリハビリでなくなったが、緊張と歪みはそのまま残った。
緊張によって楽に動かせない足首は、次第に使わないようになり、固まり、癒着が進行して来た。
・・かも知れません。

(2015年掲載)2021.09更正